日々のテレビニュースで報じられるかの地の
戦争では、荒廃した街並みを繰り返し見せ
られて、胸が痛みます。
そんな時、人は自然と美しいモノを見たく
なる衝動に捉われるようで、封切りされた
ばかりの映画に、一寸期待を抱きます。
フランス老舗メゾンクリスチャン・ディオール
を舞台に、アトリエの裏方世界に生きる人々を
描いたフランス映画『Haute couture』。
貧しい移民の少女と、老舗ブランドを支える
引退間近のお針子職人。
偶然の出会いで、始めて高級ブランドの美に
触れた少女が導かれる手作業の高級服作りの
世界。
第二次世界大戦で荒廃したフランスの
ファッションブランドの中でスタートされた
クリスチャンディオールの世界は『ニュー
ルック』と絶賛され、今も伝説の様な存在。
その世界で生き直す少女の再生となるストー
リーは、戦争で難民ならざるを得ない人々と
重なるかもしれません。
