実りの黒穂

山奥の奥、これ以上人家の無いギリギリの奥に佇む
日帰り温泉に向かっていた夏の午後。

周りは稲穂実る、鮮やかな緑の田んぼの風景。

その中で、いきなり目に飛び込んで来た黒い稲穂の
一群。

近寄って、よくよく見たら黒いお米の様です。

黒米という古代米の一種の様で、お米単体はファー
マーズマーケット等で見た事はありますが、田んぼに
植わった稲穂での姿を見るのは、実に初めて。

辺りは緑なのに、そこだけ黒という姿は、目立つこと
目立つこと。

そういえば、今年秋冬のファッションの流れの流行色の
一つが黒色になるとか。

無彩色の代表『黒』は服に取り入れると素敵ですが、
色味としてはキツく、あらゆるカラーを拒否、単色で
装う場合、素材や仕立ての良し悪しがモロに浮かび
上がる色ゆえに、着こなしは難しい色の様に感じ、
ここ何年も店長は着てもいません。

かのVOGUE編集長のアナ・ウィンターも「黒のみの
コーディネートは陰気であり得ない!」とスパっと
切り落としている程。

黒色がファッションに流行るときは不景気という
ジンクスも。

確かにコロナ、ウクライナ問題、原油ガスのエネル
ギー価格の異常上昇…不景気の要素になる事柄は
世界にひしめいています。

そんな中で、黒色の流行がどんな風に展開されるのか、
そしてそんな黒色ベースの服の中で、展開される
装身具は…と、暫し黒米実る田んぼの際で考えた
夏の終わりのシーンです。