繋がるビーズ

休暇中とは言いつつ、自宅が仕事場と化している
だけの夏休みゆえ、やることは同じ。

届いたビーズ系ネックレスの、通し直し修理を
朝から通しで10時間やり続け、気付けば夏の陽は、
とっくに暮れていました。

糸直していると、時々前の持ち主達の苦労の痕が
垣間見れる時があります。

使い続ければ、糸が伸びたり切れたりは普通に
起こり得ますが、直すとなると、器用不器用、
糸の種類や束ねる本数、ノット技術の上手い
下手etc…。

それぞれに個性や時代性を感じ、直していると
たちまち脳内はその時代にタイムスリップ。

イギリスのエレガントなロングネックレスは、
上流婦人に仕えるレディースメイドが、主が
ネックレスを外し、休んだ深夜に慣れない手で
直したのかな?…などと、想像の翼が広がります。

ビーズは通し直す時に、一粒一粒、全てクリー
ニングをかけて、汚れを取ってから通し直し。

すっかり新品同様に変貌して、新たな持ち主の
首に、優しく沿う事を夢見ます。