買い付けのオキテ

長らくご迷惑おかけしましたが、本日より、
神楽坂店舗WEB共に通常営業に戻ります

買い付けは、文字通り東奔西走している為
休むのはもっぱら移動中の乗り物の中。

先日もロンドンで、名物ダブルデッカー
バスの、陽当たりの良い二階席でつい
ウトウトして、ハッと気付いたら誰も居ず
もう少しで車庫に取り残される処だったり。

国鉄ストライキで、一時間に2本はある筈の
列車が減便され、一日たった5本のみ運行
という中で、ギリギリ最後の列車に飛び
乗ったり。

もう滞在先に戻る頃には、ヘトヘトとを
通り越しヘロヘロになっていた為、日本に
戻ったら、もうかなり休まないと、復活は
出来ないかも…と思うのですが、不思議と
飛行機が羽田に着陸して、日本の空気を
吸うと、まるでチャンネルが変わる様に、
別の体から元の体に戻るがごとく、何事も
無かった様に気持ちも身体もいつもと
同じ様に、リセットされます。

行っている間に別の国での戦争勃発。

飛び火は欧州にも飛んできそうと、世界は
常に多くの困難を抱え、平和な時って
本当に短いかも…と思わざるを得ない状況。

そんな中で多くの品との邂逅が叶ったのは
ひとえに現地にいる多くの長いお付き合いの
ある友人ディーラー達のお陰です。

買い付けたばかりの品は、現地でも他人に
見せる事はまずありません。

何より品物の『処女性』を信じているから
かもしれません。

そういえば、あちらのディーラーからは
「あなたが選ぶ品は、入荷したばかりの
モノばかりよ!」とよく言われます。

別に何かが見えるとか、感が鋭いという
ワケでは無く、やはり新鮮アンティーク
には、そうでないものと比べて、どこ
となく鮮度の良さ、明るい光を放って
いる様にも感じます。

日本では『目垢』という言葉があります。

人目に晒されたモノ達は、疲れて生気が無く
なって行く様な感覚。

1点1点の商品の、その向こうには、必ず
それを待ちわびる、ご縁のある方が居る筈。

まずは商品の整理をし、早くお披露目が
叶う様、時差ぼけと戦いつつ、努めたいと
思います。