ニュアンスカラー

~お知らせ~ 23,24日は通常営業しております。
お預かりのお修理品は、全て出来上がっております。

××色と断定出来ず、ほんのり微妙な色が入るものを
ニュアンスカラーと呼んだりします。

画像はマザーオブパール(母貝)の丸珠やナツメ型
ビーズのロングネックレスで、そろそろ100年近く
経つもの達。

母貝のビーズは、養殖真珠や高級フェイク真珠
(貝パール等)の原珠になる位ですから、独特の
光沢を持ち、ムーンストーンの様なシラー効果と
共に、古いものは多孔質という特徴から経年の
汚れなどが隙間に入り込み、それが味わいとなり
パールホワイトでも、ベージュでも、グレーでも
無い、何とも言えない貝独特のニュアンスカラー
という風情を魅せます。

母貝の装飾品への使用の歴史は長く、副葬品の
出土から、紀元前3千年も前から使用される
素材となり、欧州では15世紀頃に装身具に取り
入れられる歴史を持ちます。

母貝を意味する英語『Mother of Pearl』の名付け
親は、大英帝国の繁栄を絶対のものにした、
エリザベス一世とか。

自身は独身のまま『Virgin Queen(処女王)』
とまで呼ばれた君主も、この不思議に光る素材の
虜になり、果たせなかった母になる気持ちを、
この素材に込めて呼んだのか…とは、一寸想像
過多?