ジャン=ジャック・ベネックス

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映画好きなお客様と映画の話に夢中になっていたら
入って来たフランスの映画監督、ジャン=ジャック
ベネックス逝去の報。

1980年代、ヌーベルバーグを過ぎた頃に生まれた、
更に新しいフランス映画の潮流を担った一人で
あったと思います。

『ディーバ』『溝の中の月』『ベティ・ブルー』
『ロザリンとライオン』『IP5』『青い夢の女』。

造られた数はそう多くはありませんが、美しい
映像と共に、演ずる俳優の最も美しい部分を
引き出す事に長けた監督であったと思います。

カルト的ファンを作った『ベティ・ブルー』を
推す方は多いでしょうが、店長的にはやはり
ほぼデビュー作の『ディーバ』が推し。

冒頭廃墟の様な舞台で唄われる歌姫シンシアの
オペラで心を鷲づかみにされ、ミステリアスな
流れの中に登場する不思議な存在の人々。

特に、倉庫の様な広い空間に、むき出しの
バスタブと、ジグソーパズルが置かれた部屋で
暮らす、臭~いゴロワーズを吸うリシャール・
ボーランジェ演ずるムッシュ・ゴロディッシュ
には惹き付けられ、いつか是非、あの空間に
入ってみたいと思っていたら、
2013年夏のパリでベネックス監督の世界観
表現した展覧会が開かれ、それを見に訪れたら
何と入場者は店長だけで、どっぷりと世界に
嵌れたという幸運を、今も思い出します。

監督には「どうぞ安らかに、でも可能なら、
天国でも映画を造って下さい」と語りたい
店長は、昨日二重マスクにて、別の80年代が
舞台の映画を見に出かけ、映画漬けの週末
となった次第です。

DIVA主演の一人、郵便配達員ジュールを演じたはFrédéric Andréiは
何故か日本のNHKフランス語講座のビデオにも出演していた不思議な
記憶有。