パール

~お知らせ~ 29、30日は定休です。

呑気に構えていたら、あっという間に5月も
過ぎて、もうすぐ6月の扉が開きます。

6月の誕生石の一つはパール。

養殖で造る、人類が手を加えて形にした、
最初の宝石かもしれません。

そして天然とも養殖とも違う、貝やガラス、
樹脂の核にパールエッセンスと呼ばれる
パール質塗料を掛けて造られた模造真珠も、
その歴史は西欧で13世紀から始まるという
かなりな古さのもので、しかも本物と見ま
ごうばかりというのも、真珠ならではかも
しれません。

画像はアメリカ、Marvellaの刻印がある、
1960年代のガラス核パールのロングロープ
ネックレス。

イエローベージュという、一寸変わった色の
パールエッセンスを使って、パール間は
結び目を造る、ひと手間かけたオールノット
技法で繋いでいます。

1950~60年代は、模造パールでもピンクや
ブルー、イエロー等、真珠ではあり得ない
色を表現した時代。

廉価でお手軽、ポップな装身具が風を切る
如く、フェイクならではの面白さ、楽しい
品々をあっけらかんと製作していた頃。

巷では各国王族の女性達から、ハリウッドの
女優が撮影で着けたり、ケネディ大統領
夫人が公務から日常に着けたりしていた為、
それがグラビア雑誌で紹介され、人気は
絶好調。

カジュアルからフォーマル、昼から夜、
1本でも重ね付けでも…と応用範囲の広さも
相まって、なくてはならない装身具の一つに
まで昇格しているのも、パールという特異な
宝石の持つ個性でしょう。