これもまた6月のイギリスにて、遠くから
呼ばれて、引き寄せられる様に出逢った品。
久々に「美しい」と思ったアール・デコ
時代に製作された、翡翠(JADIDE)の
ペンダント。
ダイヤモンドも枠の金属も、必要最低限
の量で翡翠の緑を『映え』させて、目の前
に持ってくると、深いグリーンの苔生した
様な美しさに酔っぱらってしまいそう。
翡翠はおそらくビルマ(現ミャンマー)
で採取されたもの。
イギリスによるビルマ支配は1824年から
100年少々続きますが、産出された翡翠は
多くがこうしてイギリスを通じて、欧州
へと散って行ったのでしょう。
地中深く、閉じ込められた鮮やかな緑。
日本の国石は、まさにこの『翡翠』
ですが、宝石になっての品は、多くが
カボッションカットにダイヤモンドが
取り巻くエリマキトカゲタイプの
デザインか、勾玉もしくは花か人の形の
彫刻のものが多かった様な記憶が。
でもサラリと何気なく着けるなら、
こうしたあっさりデザインの方が日常
使いには向いていると考えます。