氷の冬音

田舎育ちの店長は、子供の頃、学校までの通学路の
半分が未舗装。

つまりは土の道で、冬になると一斉に霜柱が立って
その氷で盛り上がった道をわざと通って、氷の柱を
靴でつぶしながら歩くのが、冬の朝の風物詩でも
あり、大好きな遊びの一つでした。

帰り道では殆どが溶けて無くなっているのですが、
それでも日陰の陽の当たら土手の部分は、午後も
凍ったままで、足裏で踏むと、サクサクザクザク
シャリシャリ…と、氷ならではの音が感じられ、
わざわざ霜柱を探しながら、倍の時間をかけて
帰宅しました。

都心に居ると、氷った土道を見つける事すら
稀ですが、極まれに見かける事も。

今でも真冬の寒い日は、つい霜柱の立つ日陰の
箇所を探してしまう癖があります。

極地にいるペンギン、寒さ慣れしているかと思っていたら、
ちゃんと凍った道を踏まない様、踵だけで歩くのだとか。