アップデート

買い付けて整理して、WEB更新して…最後に店内の
飾り付けを仕上げるのが、毎回買い付け後の大体の
コースで、これを〇〇年近く続けています。

流石に最近は寄る年波(?)に勝てず、WEB更新で
一端息切れ。

店内の飾りつけはダラダラ進行気味ですが、それでも
遠方のお客様から、わざわざご来店のお約束が入ると
シャキッとして、猛然と続きを開始するのは、
どうやら自分の体に「お・も・て・な・し」DNAが
入り込んでいるからかも?

昨日はジュエリーコーナーの飾り付けを完成。

中央に飾ったのは、今回出逢った美しいローマン
マイクロモザイクのブローチペンダント。

製作されたのは19世紀後半ですが、取り入れられ
ている図柄等は原始キリスト教の辺り。

中央の鳩を中心に、頭上にキリストを象徴する
chi rho(キー ロー)のシンボルを冠し、他にも
それぞれの窓にアンカー、実りの葡萄他ジグゾー
パズルの様に組み合わせた十字架でもあり、
深い深いキリスト教の長い歴史を伴う意味合いが
込められている品です。

アンティークの楽しみの一つは、造り上げた当時の
造り手達の息づかいを感じる時。

機械程に正確さは無いのですが、僅かな歪みや、
拘り抜いた線の表現や細やかな表現に、ある種の
温もり、完璧ではない人間という不完全さを伴う
生き物だからこそ表現し得る、不完全な表現。

そこに果てしない『愛着』を持つからではないかと
思うこの頃。

それを感じてみたい、見てみたいと思う人々が、
そっと訪れる店でありたいと思います。