バイカラー・デコ

~お知らせ~ 20、21日は定休となります。

氷の様な透明なカットビーズの中に、
黒と赤茶のラインが直線で差し込まれた
ビーズを使ったネックレスは1920 ~30年代
チェコスロバキア製。

アールデコ時代は、必ずこうした黒色と
コントラストを付ける様に、こうした少し
ダークな赤色、象牙色、緑色等がセットで
用いられています。

この色…特に少しくすんだ濃い赤は、元々
海外では見かけない色で、日本の伝統の
漆の朱色を思わせます。

丁度この時代は万博開催で、多くの日本の
品が海外へと紹介されていた頃。

朱漆を使った漆器類が紹介され、その色の
深さに感動して、こうした製品にも取り
入れてみたのでしょうか。

時代はスピードを増し、急速に工業化。

定規で正確に引いた様な機械的直線が
好まれます。

でもこうしたビーズは、まだまだハンド
メイドだった時代。

ガラスの中では硬質なカリガラスとはいえ、
人の手で、機械的な仕上がりを表現すると
いう、一見矛盾するような品の中に、
魅力を感じます。