冬の中の春

冬の真っただ中の今、明日からはまた、危険なほどの
大荒れ天気が来襲との予報も。

年末、一足早い冬物セールの中から選んだのは、春を
思わせる様なリバティプリントのコットン花柄の
トップス。

季節は冬でも、一寸だけ先取りするのが、自分なりの
少しでもファッションの端に携わっているという
気概の様なものです。

不思議なもので、これが10~11月の場合、これから
秋冬に向かうということで、お勧めする装身具も
どちらかと言えば、暗め重めの、いかにも秋冬に
活躍しそうなタイプ。

それが不思議なことに、毎年二十四節気の冬至
(12月22日頃)を過ぎた途端、反転するように春に
向かう心に傾き、それまで『冬』らしい色合いを
お勧めしていたのが、一気に『春』を感じる品へと
気持ちが移行します。

この春の花のプリントに、選んだアクセサリーは
1920年代のチェコスロバキア製、フィリグリー
ブローチ。

一度も使用されていなかったのか、出来上がった
100年前の当時のまま、粉を吹いた様な淡く明るい
金の色の中に、淡く明るいローズモンテがセット
されていて、出来立ては、こんなに明るい色合いで
あったという発見も驚きの内です。

欧州のド真ん中、深い森の中に開かれた、装身具を
造る生産地で誕生したブローチ。

春を待ちわびる気持ちが、伝わって来るような
美しさです。