CHANEL

昨夜店の後、ようやく予約が叶ったシャネル展へ。

金曜日のみのレイト開催枠での入場で、館内はそこそこの人。

漆黒の闇の中、浮かぶように多くのドレスが飾られていました。

社交界というものが存在し、多くのパーティーが開催されて
いた時代の中で魅せるシャネルの服は、本当にギリギリまで
装飾をはぎ落した潔さ。

「メイドに見えない工夫が必要」と揶揄されたのも判るほど。

でも、ドレスの展示の最後の方に、彼女が生み出したビジュー・
ファンテージ(コスチュームジュエリー)を含む装身具類が
飾られていましたが、それはなかなか圧巻の対極の豪華さ。

彼女にとっては「奇麗なモノなら何でもいいの、所詮宝石も
ファッションで、リッチ度の査定にされるものでは無く、
身を飾って、他人から美しく見えれば良い一つの道具…」
と言わんばかりに、本物偽物がごちゃまぜで造られており、
何より、一見どちらか判らないレベルに造れるほど、当時の
技術は成熟していた事の証でもあり、まるで身に着けられる
アート作品。

下画像は、図録からのものですが、上は金に貴石を使った
いわば本物のジュエリー素材のマルタ十字ブローチで、
下はゴサンズが製作したシルバー、ガラス製ブレス。

でもパッと見は、どちらがどちらとは不明。

シャネルはこうしたホンモノニセモノのメランジェを
心から楽しんでいたようです。

纏まって見れる機会は、多分そう無いかもしれません。