景気不景気

入ってしまえば、言われている程不景気も無い
感のあるイギリス。

列車のファーストクラスは、何気に混んでいるし、
街は(観光客も多いせいか)買い物客でどの
ブティックもそこそこの混み具合。

そんな昨晩、滞在先の近所のカフェで、サンド
イッチを万引きする人の姿を見てしまいました。

入り口近くのガラスケースに並んだサンドイッチを
物色していた人が、一つを鷲掴みして、そそくさと
店外に。

自分を含めて周囲の2人位が気付いたと思います。

見た人は「あれ?あれ?」な顔を一瞬しましたが、
何事も無かったようにそのまま…。

たまたま店を出るところだったので、店長の前
10メートル先を、盗った男性が早歩きで歩いて
行く後ろ姿が見えました。

盗った人は深くコートのフードを被り、おそらく
コートの中にサンドイッチはしまわれているので
しょう。

とても空腹で、今日は朝から何も口にしていな
かったのかもしれません。(それとも常習)

サンドイッチの価格は、確かに以前よりは若干
上がったかも。

経済の打撃、不景気は、弱者から影響を及ぼす
という事を感じた出来事でした。

更に近所の大型スーパーに行くと、入り口付近に
フードバンク寄付コーナーが出来ていて、各家庭
から寄付された食料品が積まれていました。

ジワリと襲来した不景気と、光熱費高騰という
世界共通の流れの一端を、ロンドンの片隅で
見つめた気分です。